シニアプランナーとHRを務める平山が、大阪芸術大学にて在学生に向けて縦型短尺動画プラットフォームのマーケティングをテーマとした講義を2024年7月に3週に渡って実施。普段は企業向けのSNSマーケティングに関するセミナーに登壇している平山が今回は大学生向けに、ビジネスとキャリアの2つを軸としたお話をさせていただきました。

大阪芸術大学プロフィール

大阪芸術大学は、大阪府南河内郡河南町東山469に本部を置く日本の私立大学。1945年創立、1957年大学設置。大学の略称は大芸、芸大。 日本で唯一の全米美術大学協会の海外加盟大学であり、日本における総合芸術大学としては最大規模の大学である。

絹谷 公伸 教授 プロフィール
(きぬたにまさのぶ)
大阪市出身、神戸大学卒(株)リクルート入社、人材採用事業部門にて採用広告の企画•制作に10年間従事。もっと世の中を騒がせる仕事に挑戦するために(株)電通に途中入社。TVCMを中心にした数多くの広告キャンペーンを手掛ける。ブランディング、イベント企画、ラジオ番組制作、電通クリエーティブ塾塾長、ダイバシティ&インクルージョン関連の出版物プロデュースなどクリエイティブアイデアをリソースにしたビジネスにシームレスに取り組む。
東京コピーライターズクラブ最高新人賞、同クラブ賞、ACCゴールド、ロンドンインターナショナルアワード、ニューヨークフェスティバル入賞など国内外の広告賞を数多く受賞。
2023年より大阪芸術大学 放送学科 教授として、クリエイティブのチカラで社会課題を解決する人材の育成に取り組む。

他者と協業することで150%や200%の成果を出したい

テレビでも映画でも監督、企画、脚本、演者と役割があると思います。SNSも同じですよね?平山さんは自分でもSNSの動画に出演されていますが、企画者と演者が異なるとやりづらいんですか?

自分で企画して自分で出演して、と一貫している方がやっぱりやりやすいです。でも、最近は自分で考えた企画の動画に誰かに出てもらうお仕事が多いです!

「企画者」ということですね。

自分で企画も出演も完結するのは自分の100%にとどまるけど他人が関わると150%にも200%にもなる。個人的にはやりがいを感じるのはやはり後者ですね。

「個性」はいいところも悪いところも、認めて、咀嚼して、理解して、コンテンツにする

SNSで動画を作ったり投稿することって極端に言えば「誰でもできる」ことだと思います。参入障壁が低いということですよね。見ていても、SNSでは似たような作り方や似たような音楽が溢れてくる印象です。その中で新しいものを作る方法ってあるんですか?

自分の「個」を自分が理解して自分で魅力的に思っているかが大事だと思っています。

僕も授業で教えていることは全く同じで「君たち(生徒たち)は不幸な時代に生まれている。テレビ・新聞にとどまらずネットでも情報が溢れているからついついそれに乗っかってしまうけれども、自分自身を思いっきり深く掘っていくことが大事。一応自分は世界に一人だけしかいないから、自分を掘ることで他と違うものができる」とよく伝えています。

平山さんも同じことをおっしゃっているなと思いました。

SNSの話に戻りますが、同じようなフォーマット、音楽であっても、その人のキャラクターや個性によっては見られるか・見られないかが変わってきます。自分の「個性」というものをいいところも悪いところも、認めて、咀嚼して、理解して、コンテンツにするというふうにした方が伸びると思います。

できないと思うことでも挑戦して成し遂げることで、それを強みにする

大学でも「自分が何に向いてるか分からない」と自分の個性の探し方に悩む声を聞くのですが、それらを見つけるにはどうしたらいいと思いますか?

2パターンあると思います。
一つ目は、そもそも自身が最初から持ってる個性が強い人。その場合は、それを研ぎ澄まさせ、磨いていくということが一つの方法だと思います。私はそうではない二つ目のパターンで、自分を「凡人」だと思っています。だから、掛け算をしまくるしかないんです。
ただの「クリエイター」ただの「会社員」を掛け合わせて「クリエイター会社員」となったり、そこに子供を産んだことで「ワーママ」ということが加わったり。一つ一つを見てたら凡人かもしれませんが、これらが重なり合わさった時に独自の強みになるんです。その見つけ方ですが、「できないことに挑戦してみること」をかなり意識しています。

それこそ、私は大学を出ていないから大学で講義をするなんて絶対にできないと思ってしまいそうだけど、それに挑戦して成し遂げる、そうするとこれが自分の強みになると思うんです。

しかも、平山さんの講義は全3回の授業でしたが、1回目の授業の噂を聞きつけた学生たちが2回目3回目と集まり過去最高出席率でしたもんね。

嬉しいです、ありがとうございます!!

自分の個性の探し方って「得意なものを残して不得意なものを削ぎ落していきなさい」という教えが結構あると思います。
平山さんの話だと、そうじゃなくて、得意も不得意も個性として、掛け算をしていくというのが面白いですね。

得意なことが80%だった場合、120%まで持っていける人といけない人がいると思います。
120にまで持っていくのが難しいのだったら80%の個性をいくつも増やして掛け算していくやり方もあるのかなと思ったんです。

ご自身の経歴を聞くと今までとんとん拍子だったのではと感じさせるけどそうではなかったんですか?

試行錯誤してきましたし、ちゃんと人並みに落ちた頃もありました。
成長できていない、むしろ退化しているかもと思う時があっても一年後に振り返ればそうではないこともある。退化しているかもしれないと思った時こそその時間を楽しむということを意識しています。

ポジティブですね。27歳ですよね?
このまま成長していったらどこまでいくのか見ものですね。

将来息子が見て誇れるママでありたい!

TORIHADAさんは今後どう変化していくんですか?

メディアの世界はトレンドとともに変化し続けていくものです。私たちが主流にしている事業も変化していくかもしれません。
新規事業をどんどん生み出しているので、もしかすると主戦場は変わっていくのではないかと思っています。

5年後、10年後の平山さんがどうなってるか楽しみですね。

子どもが大きくなった時、自分の母親の名前を調べてみることがあると思うんです。そんな時に良い仕事ぶりをしてるママが出てくるように今、頑張っています!誇れるママでありたいです。


平山 美颯 プロフィール
美容師の傍らショートムービーをSNSに投稿し、集客を行う。ショートムービーへの可能性を感じ、株式会社TORIHADAに入社し、個人のTikTokアカウントを立ち上げる。育休期間中に投稿したフェイスパック動画などは万バズを生み出した。ジャンルはOL/育児/暮らし(ガジェット、金融など)/美容/ファッションなどが得意で、多種多様なクライアントの広告動画の企画作成にも携わっている。また、TORIHADAではプランニングチームのマネージャーとして企画力向上へ貢献しつつ、HR領域を兼務している。