SNS広告を利用するなら、各SNSの費用相場を理解しておくことが大切です。費用相場を理解しておくことで、どの程度の予算を用意すべきかを考えやすくなります。また、費用相場以外にも利用時の注意点や予算の考え方について理解しておくことも重要です。
今回は、SNS広告別の特徴と2023年6月時点での費用相場や利用時の注意点について解説します。この記事を参考にすれば、SNS広告の予算で迷った場合にも、適切な判断をしやすくなります。
SNS広告別の特徴と費用相場
SNS広告によって、特徴や費用相場が異なります。この章で解説するSNSは、下記の5つです。
- YouTube
- TikTok
各SNS広告の特徴を理解し、自社商材と相性が良いかどうかを見極めましょう。また、費用だけでなく内容やサービス内容を照らし合わせ、費用対効果を考えることも大切です。
YouTube
YouTubeは、数秒から数時間の動画を投稿できるSNSです。幅広い世代に利用されているため、どんな世代でも訴求しやすいのが特徴です。YouTube広告の種類や特徴、費用相場は下記表を参考にしてください。
種類 | 特徴 | 費用相場/課金形態 |
---|---|---|
バンパー広告 | 動画の再生前、再生中、または再生後に 6 秒以内で再生され、スキップできない | ・1,000インプレッションあたり300〜700円/インプレッション課金 ・1クリックあたり2〜30円/クリック課金制 |
スキッパブル広告 | WEBサイトやアプリで配信される動画の再生前後または再生中に表示される | |
ノンスキッパブル広告 | スキッパブル広告と同様ですが、スキップできないため最後まで訴求可能 | |
インフィード動画広告 | 動画のサムネイル画像とテキストで構成され、クリックすることで動画が再生される | |
マストヘッド広告 | ホームフィードに音声なしで表示され、認知度アップが期待できる | |
アウトストリーム広告 | 音声なしで再生が開始され、低価格で動画のリーチを拡大できる |
参考:動画広告フォーマットの概要 – YouTube ヘルプ
TikTok
TikTokは、ショートムービーを中心としたSNSです。TikTokは、10代や20代が中心に利用されていましたが、徐々に30代以降の利用者も増加しており、今後も利用者数が拡大する可能性が高いです。TikTok広告の種類や特徴、費用相場は下記表を参考にしてください。
種類 | 特徴 | 費用相場/課金形態 |
---|---|---|
起動画面広告 | アプリ起動時に配信できるため短期間で訴求可能 | ・1,000インプレッションあたり100〜1,000円/インプレッション課金 ・1クリックあたり30〜100円/クリック課金 ・1再生あたり5〜60円/再生課金 ・42万円〜/期間契約型 |
インフィード広告 | 広告特有の煩わしさが無くTikTok広告の中で最安値 | |
ハッシュタグチャレンジ | 拡散力が高いが他の広告よりも費用が高い | |
運用型広告 | 計算期間や金額を自由に設定できるため予算に合わせて運用可能 |
Facebookは、SNSの中でも実名でしか利用できないのが特徴です。実名でのプロフィールを基に広告配信ができるため、ターゲティングがしやすく、効果を最大化しやくなっています。Facebook広告の種類や特徴、費用相場は下記表を参考にしてください。
種類 | 特徴 | 費用相場/課金形態 |
---|---|---|
写真広告 | 画像1枚とテキストであり、初心者でも利用しやすい | ・1,000インプレッションあたり100〜500円/インプレッション課金 ・1クリックあたり100〜200円/クリック課金 |
動画広告 | 画像よりも情報量が多いため、より具体的に訴求できる | |
Messenger広告 | 広告クリック後にMessengerとのコミュニケーションを促す | |
カルーセル広告 | 10枚までの動画や画像配信が可能であり、複数の情報を掲載できる | |
スライドショー広告 | 3〜10枚程度の画像や動画で配信できるため、動画制作初心者でもおすすめ | |
コレクション広告 | 商材の認知から購入まで誘導できる | |
プレイアブル広告 | ダウンロードしなくても実際にゲームをプレイできる |
Twitterは、テキストを中心としたSNSとなっています。Twitterの利用者層は10代から40代が中心となっており、リアルタイムな情報を発信できるのが特徴です。Twitter広告の種類や特徴、費用相場、課金形態は下記表を参考にしてください。
種類 | 特徴 | 費用相場/課金形態 |
---|---|---|
画像広告 | 1枚の画像で商材を紹介可能 | ・1,000インプレッションあたり400〜650円/インプレッション課金 ・1エンゲージメントあたり40〜100円/エンゲージメント課金 ・1フォローあたり40〜100円/フォロワー課金 ・1クリックあたり24〜200円/クリック課金 ・動画再生課金 |
動画広告 | 動画を用いてWEBサイトやアプリなどへ誘導可能 | |
カルーセル広告 | 水平方向にスワイプすることで画像や動画を最大6つ掲載可能 | |
モーメント広告 | 140文字では伝えきれないストーリーとして出稿可能 | |
テキスト広告 | 広告感を出さずツイートに溶け込んだ状態で訴求可能 |
Instagramは、写真や動画をメインで投稿するSNSです。男性よりも女性の利用率が高いため、女性向けかつ視覚的に訴求しやすい商材を宣伝する時に利用をおすすめします。Instagram広告の種類や特徴、費用相場は下記表を参考にしてください。
種類 | 特徴 | 費用相場/課金形態 |
---|---|---|
写真広告 | 画像1枚とテキストであり、最も基本的な広告 | ・1リーチあたり0.5〜1円/インプレッション課金 ・1クリックあたり40〜100円/クリック課金 ・1再生あたり4〜7円/動画再生課金 ・1インストール100〜150円前後/インストール課金 |
動画広告 | 動画とテキストであり、画像よりもたくさんの情報を伝えられる | |
ストーリーズ広告 | ストーリー上での広告であり、一般のストーリー投稿の間に配信される | |
カルーセル広告 | 10枚までの動画や画像配信が可能であり、複数の情報を掲載できる | |
コレクション広告 | 商材の認知から購入まで誘導でき、ECサイトなどにおすすめ | |
発見タブ広告 | 発見タブに掲載され、新規顧客への認知度アップを期待できる |
SNS広告にかかる費用の考え方
SNS広告にかかる費用の考え方は、下記の通りです。
- 予算内で広告手法を選定する
- 最終的な目標に対して予算を決める
SNS広告を利用する際には、自社の予算についても考えなければいけません。目標達成のために必要な予算を算出し、予算内で適切な広告手法を考えましょう。
予算内で広告手法を選定する
SNS広告にかかる費用を考える際には、あらかじめ予算を決めておくことが大切です。予算を決めておかなければ、目標を達成するために予算を使い続けてしまう可能性があります。
予算内で広告手法を選定することで、予算の使い過ぎを防止できます。他にも、予算を決めておいた方が課題を見つけやすくなったり、広告配信を止めるかどうかの判断をしやすかったりします。
SNS広告を配信した時にも、毎日同じ額を投入し続けるのではなく、日によって予算のバランスを調整してみましょう。
最終的な目標に対して予算を決める
最終的な目標値に対して必要な予算を決めるのもおすすめです。例えば、5,000円の商材を300個売りたいと考えた時、原価や利益などを計算してCV単価が1,000円とします。合計で300個売りたいため、1,000円× 300個で30万円の予算が必要です。
販売価格や売却目標、原価、利益などによって必要な予算は異なります。どちらの方が合理的なのかを考えたうえで予算を決めましょう。
SNS広告の費用対効果を高める5つのコツ
SNS広告の費用対効果を高めるコツは、下記の5つです。
- 自社商材と相性の良いSNSを利用する
- ターゲットや目標設定を明確にする
- SNS広告の運用代行を利用する
- フリークエンシーを設定する
- SNS広告の運用代行を利用する
SNS広告の費用対効果を上げられるかどうかは、予算内で適切な広告運用ができるかどうかにも関わります。少ない予算で高い効果を得るためにも、費用対効果を高めるコツについて理解しておきましょう。
自社商材と相性の良いSNSを利用する
SNSには様々な種類があります。SNSに特徴があるように、商材やターゲットにも特徴があります。自社商材と相性の良いSNSを利用すれば、SNS広告の費用対効果を高めやすいです。
自社商材との相性を判断するためには、SNS別の特徴や利用者層、ターゲットに基づいて判断するのがおすすめです。
ターゲットや目標設定を明確にする
ターゲットや目標設定が明確になっていなければ、SNS広告の効果を最大化できません。例えば、若い世代に認知させたいのに、Facebookを活用しても、拡散力やターゲットの部分でうまく訴求できない可能性が高いです。
また、目標設定も正しく行いましょう。認知度拡大なのか売り上げアップなのかによって利用するSNSや戦略も大きく異なります。
KPIに基づいて定期的に改善を行う
SNS広告の費用対効果を高めるためには、KPIを設定することが重要です。KPIとは、目標を達成するために必要な定量的な指標のことです。
広告運用では、成功と失敗要因を考えなければいけません。「たまたま上手くいった」という理由では、今後の戦略設計に繋げられず、長期的に見ると失敗してしまう可能性が高いです。
KPIに基づいて定期的に改善を行うことで、持続的かつ効果を最大化しやすくなります。
フリークエンシーを設定する
SNS広告の費用対効果を高めるためには、フリークエンシーを設定しましょう。フリークエンシーとは、同じユーザーに対して広告が表示された回数のことです。SNS広告では、同じユーザーに同じ広告を配信しすぎても高い効果を得られる可能性は低いです。
ただし、目的によって適切なフリークエンシーの回数は異なります。例えば、認知度を高めたいならフリークエンシーの回数を多めに設定し、認知度がある場合にはフリークエンシーの回数を低めに設定するのがおすすめです。
SNS広告の運用代行を利用する
SNS広告の運用代行を活用することで、費用対効果を高められる可能性が高いです。SNS広告の効果を最大化するためには、様々な設定を適切に行う必要があります。適切に広告運用をするためにはノウハウが必要ですが、自社にSNS広告運用のノウハウがない場合も多いです。
SNS広告の運用代行であれば、専門の知識を持った会社に運用してもらえるため費用対効果を高められます。SNS広告の運用代行を検討している方は、株式会社TORIHADAへご相談ください。株式会社TORIHADAでは、TikTokを中心としたSNS広告運用を依頼できます。SNS広告運用がはじめての方は、株式会社TORIHADAへ相談したうえで依頼するかどうかを検討しましょう。
SNS広告を利用する際の3つの注意点
SNS広告を利用する際の注意点は、下記の3つです。
- 広告を利用しても必ず成果が出るわけではない
- 炎上する恐れがある
- 効果的に運用するためにはノウハウが必要
SNS広告を利用する前に注意点を理解しておかなければ、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう恐れがあります。また、予算をかけても予想以上に効果が出ないこともあるため、事前に理解しておくことが大切です。
広告を利用しても必ず成果が出るわけではない
SNS広告を利用しても、必ず成果が出るわけではありません。ノウハウが必要なのはもちろんのこと、広告の内容やクオリティも大きく影響します。
SNS広告の効果を高めるためには「何を伝えたいのか」を明確にすることが重要です。かっこよくておしゃれな広告を作ったとしても、メッセージが伝わらなければ高い効果を得られません。SNS広告の効果を高めるためには、メッセージを簡潔にした上でクオリティにもこだわることが重要です。
炎上する恐れがある
SNS広告は、非常に拡散力が高いです。拡散力が高いことによって、認知度向上や成約に繋げやすくなるメリットがあります。しかし、拡散力が高い分、炎上しやすいデメリットもあります。
例えば、広告の内容が企業の意図とは異なる捉え方をされてしまうかもしれません。炎上してしまうと、商材や企業イメージの低下に繋がり、大きな損失を生み出してしまう恐れがあります。
SNS広告を利用する際には、炎上した際の対応方法や炎上しないための防止策をマニュアル化して共有しておきましょう。炎上した場合でも、被害を最小限に抑えることが重要です。
効果的に運用するためにはノウハウが必要
SNS広告の運用自体は簡単に行えるため、誰でも始めやすいです。しかし、SNS広告で高い効果を得るためには、運用ノウハウが必要です。
効果的に運用するためにも、コンテンツ作成や効果検証を繰り返してユーザの反応を確認しましょう。定期的に効果検証するためには、リソースも確保しなければいけません。通常業務との兼ね合いを考えながら、適切にリソースを確保することが重要です。
SNS広告では費用対効果を考えることが大切
SNS広告では、実際の数値だけにこだわらないように注意しましょう。なぜなら、予算をかければかけるほど、実際の数値は良くなる可能性が高いからです。
数値だけを気にするのではなく、かけた予算と数値を比較した上で費用対効果を考えましょう。費用対効果を高められれば、少ない予算でも高い効果を得られます。余った予算を、広告運用に費やしたり他の事業へ投資したりすることで、効率的に事業を伸ばせる可能性が高いです。