TikTok広告の運用方法や種類・特徴をわかりやすく解説

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TikTok広告とはSNSのひとつである「TikTok」における広告です。精度の高いターゲティングや訴求力の強さから多くの企業で取り組みが進められており、実際に多くの企業でマーケティング施策の成果が出ています。

動画の広告は情報量を多く積み込めるため、ユーザーに商品の魅力を伝えやすい傾向にあり、ユーザーの購買意欲を高めます。本記事ではTikTok広告の概要や出稿手順、メリットを解説します。

目次

TikTok広告の特徴とは

TikTok広告とは、TikTokを開いた際の画面上に表示される広告のことです。TikTok広告の特徴としては以下のようなものが挙げられます。

  • 広告によっては必ずユーザーの目に留まる
  • ショートムービー形式で訴求できる
  • 広告自体がコンテンツとして活用できる
  • UGCが期待できる

TikTok広告は、通常のショートムービーのような形で表示されるため、1つのコンテンツとしてユーザーに訴求できます。

例えば、Xでの広告は主にテキスト表示になるため、制限のある文字数でしか内容を訴求できません。しかし、TikTok広告のようなショートムービーの場合、1つの広告で様々な情報を伝えられるのが特徴です。

TikTok広告の種類

TikTok広告は、大きく分けて4種類に分けられます。TikTok広告の種類によって、費用や効果が異なるため、目的に応じて適切な広告手法を選ぶことが大切です。

種類内容
インフィード広告投稿時のおすすめ欄に表示される
起動画面広告TikTokアプリの起動時に表示される
チャレンジ広告ユーザーの投稿が広告として表示される
運用型広告一般的な投稿に合わせて表示される

インフィード広告

インフィード広告とは、投稿時のおすすめ欄に表示される広告のことです。広告の秒数は、5~15秒程度となっており、一般的な投稿と非常によく似ています。そのため、広告感を抑え、ユーザーにストレスなく宣伝することが可能です。

また、インフィード広告はTikTok広告の中でも最安値から利用できます。インフィード広告で利用可能なプランに関しては、以下を参考にしてください。

  • Brand Premium:42万円/日
  • ONE DAY MAX:300万円/日
  • TopView:625万円/日

インフィード広告は、広告っぽさを無くしつつ、広告費用も抑えながら宣伝したい場合におすすめです。

起動画面広告

起動画面広告は、TikTokアプリの起動時に表示される広告のことです。TikTokアプリを起動したユーザー全員の目に留まるため、必ず見てもらえるのがメリットとなります。起動画面広告に音声はなく、画像やアニメーションのみで訴求内容を伝えるのがポイントです。

ただ、起動画面広告は誰でも利用できるわけではありません。起動画面広告を利用する枠は、1日1社と決まっているため、競争率が高いだけでなく、費用も高額になる可能性が高いことを理解しておきましょう。

チャレンジ広告

チャレンジ広告とは、ユーザーの投稿が広告として表示される広告のことです。TikTokには「ハッシュタグ」機能があり、投稿にハッシュタグを付けることで同様な投稿だと認識してもらえる機能があります。企業でオリジナルのハッシュタグを考え、ユーザーに指定のハッシュタグを付けて投稿してもらうことで、広告として利用できます

チャレンジ広告では、ユーザー同士の拡散も広く見込めるため、バズりやすいのがメリットです。ただ、費用が最低でも1,000万円以上からの広告となるため、費用対効果を検討したうえで利用しましょう。

運用型広告

運用型広告とは、一般的な投稿に合わせて表示される広告のことです。おすすめ欄に表示される部分はインフィード広告と似ています。しかし、運用型広告では広告の運用方法に大きな違いがあります。

多くの広告では、掲載期間や費用などがあらかじめ決まっているのに対し、運用型広告では自分自身で設定します。また、アカウントを開設してから広告配信までの期間も最短1日と短いため、手軽かつ自由な形での広告配信が可能です。

TikTok広告の出し方・出稿までの設定手順

TikTok広告の出し方・出稿までの設定手順は以下の通りです。

  • STEP1:アカウントを作成
  • STEP2:請求情報の設定
  • STEP3:広告マネージャーモードを選択
  • STEP4:CVイベントの設定
  • STEP5:オーディエンスの作成
  • STEP6:広告予算の設定
  • STEP7:広告を投稿 

TikTok広告の出し方や出稿方法を理解していれば、難しいものではありません。自社での広告運用も検討している場合には、運用開始までどのような手順が必要なのかをあらかじめ理解しておきましょう。

STEP1:アカウントを作成

TikTok広告を出稿するためには、広告アカウントを作成する必要があります。TikTokの公式サイトから、メールアドレスやパスワードなどの基本情報を入力しましょう

また、広告アカウントだけでなく通常のアカウント登録も必要なため、事前に作成しておくことでスムーズにアカウント作成を進められます。

STEP2:請求情報の設定

アカウント作成が完了したら、請求情報を設定します。決済手段には「自動決済」と「手動決済」の2種類があります。どちらを選択するかは好みですが、手動決済では前払いで支払えるため余計な費用をかけずに済みます。ただ、広告が伸びた場合、途中で停止する可能性があるため注意が必要です。

STEP3:広告マネージャーモードを選択

続いて、広告マネージャーモードを選択しましょう。広告マネージャーモードには「簡易モード」と「カスタムモード」の2種類があります。

簡易モードは、名前の通り簡易的な設定で広告配信ができるため、設定に多くの時間を割かなくて済むのがメリットです。カスタムモードは、好みやこだわりに合わせて自由に設定を変更できるのがメリットです。

広告マネージャーモードは後からでも変更できるため、状況に合わせて使い分けましょう。

STEP4:CVイベントの設定

続いては、CVイベントの設定を行います。CVイベントとは、広告の目的のことです。具体的には以下の3つに分けられます。

  • コミュニティインタラクション
  • ウェブサイトへの訪問者の獲得
  • 顧客リードの生成

TikTok広告を利用する目的が何なのかを考え、最も近いものを選択しましょう。

STEP5:オーディエンスの作成

CVイベントの設定が完了したら、オーディエンスを作成しましょう。オーディエンスタイプは以下の2つから選択します。

  • カスタムオーディエンス
  • 自動オーディエンス

オーディエンス設定後は広告をどこに表示するかを選択し、次に進みます。オーディエンスについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

TikTok広告のターゲティングとは?種類やコツを分かりやすく解説

STEP6:広告予算の設定 

TikTok広告では、広告に使う予算も設定可能です。広告予算は「日予算」か「通算予算」の中から最適なものを選びましょう。また、広告予算と一緒に出稿期間も決める必要があります。

STEP7:広告を投稿 

ここまでの設定が完了したら、実際に広告を投稿して終了です。TikTokアカウントから投稿する場合には、アカウントへのログインが必要です。TikTok広告マネージャーから投稿する場合には、そのまま広告を出稿できます。

TikTok広告のメリット

TikTok広告のメリットは以下の通りです。

  • 若年層をターゲット層にできる
  • ターゲティング精度が高い
  • 訴求力がある
  • 他の媒体でも拡散力がある

メリットを活かすことで企業の売上や認知拡大に向けた施策を効果的に進められます。メリットをしっかりと把握して、広告への取り組みに応用しましょう。

幅広い年齢層をターゲットにできる

以前のTikTokユーザーは10~20代の方が大多数を占めていましたが、現在では30代を超えるユーザー層もTikTokへ参入しているため、TikTok広告では幅広い年齢層をターゲットにできます

ターゲット層によってはアプローチをかけても大きな成果を期待できないケースがありますが、売上を拡大できる可能性も大いにあるため実際に試してみることが大切です。特に10代のユーザーは1日に何度もアプリを閲覧するため、TikTok広告による訴求効果が高いといえます。

ターゲティング精度が高い

TikTokは基本情報や興味のあるジャンルなど、特有のアルゴリズムでおすすめ動画の表示を属人ごとに合わせています。そのため、ユーザーのおすすめ欄には「面白い」や「興味ある」コンテンツばかり流れてくるようになり、常に関連性のある動画を閲覧する状態になります

そのため、アルゴリズムに沿ったコンテンツ配信はターゲティング精度が高く、属性に沿った広告配信が可能です。企業のターゲットにピンポイントでアプローチをかけられるため、効率の良い施策を進行できます。

訴求力がある

動画は文字や映像、BGMなどさまざまな要素を詰め込めることができ、ユーザーの視覚と聴覚に訴えかけられるため、訴求力が高い傾向にあります。特にTikTokはショートムービーを取り扱っているため、膨大な情報をひとつのコンテンツに短くまとめられる特徴があります。

文字や画像よりも商品の魅力を伝えられるうえ、制度の高いターゲティングにより訴求効果は非常に大きいといえるでしょう。

他の媒体でも拡散力がある

TikTok広告で宣伝したい内容が他の媒体でも、アルゴリズムに沿った高品質な動画であれば十分に拡散可能です。TikTok内だけでなく他の媒体へ誘導すると、ホームページの閲覧数の向上やフォロワー増加、売上向上、認知拡大などが期待できます。

ただし、炎上のリスクも考えられるため、コンテンツを投稿する際は入念なチェックが必要です。

TikTok広告のデメリット

TikTok広告を始める際のデメリットは以下の通りです。

  • 申し込み後にキャンセルができない場合がある
  • 出稿単価が割高である
  • 広告に不具合があっても修正ができない場合がある

デメリットを把握することでTikTok広告における失敗のリスクを軽減できます。TikTok広告を始める際はどんな点に注意し、どのような対策を打てば良いのか以下で解説します。

申し込み後にキャンセルができない場合がある

TikTok広告はメール配信で申し込みを行い、先着順に広告枠が割り当てられる仕組みです。申し込みの後、広告枠が決定してしまうと、原則キャンセルできない仕様となっております。広告枠のキャンセルに加えて、費用の負担も必要になるため、広告を申し込む前に社内で確認をして出稿ミスを防ぎましょう。

出稿単価が割高である

TikTok広告の中には高額な広告も存在するため、コスト面に注意が必要です。Top Viewが500万円以上の価格であったり、#ChallengeのStandardプランが2,000万円であったりと、出稿単価が高額なケースが見受けられます。十分な検討を行わないままメニューを決めてしまうと、費用をかけたのにも関わらず成果が得られないケースも考えられるため、費用対効果には十分に注意しつつTikTok広告を活用することが大切です。

広告に不具合があっても修正ができない場合がある

メニューによっては出稿した後の修正ができないため、後で広告に不具合があったと気づいても修正できない点がデメリットとなります。広告にミスがあるとユーザーに誤った情報を発信することになるため避ける必要があります。広告の出稿前はミスのないよう最終確認をすることが大切です。

TikTok広告の活用で集客力を高めよう

TikTok広告にはインフィード広告やTop Viewなど、さまざまな広告が存在しているため、自社のターゲット層やコストに合わせた取り組みを進めることができます。ターゲティング精度は高く、訴求力もあるため企業によっては活用次第で大きな利益を獲得可能です。

しかし、TikTok広告のメニュー選定は慎重に行うべきです。メニューによっては「申し込み後にキャンセルができない」「広告に不具合があっても修正ができない」などのケースも考えられるため、無駄なコストを支払わないよう検討を重ねた上で広告の利用を行うことをお薦めします。

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この記事を書いた人

TORIHADA POSTは、TikTok・YouTube・LINE VOOM・InstagramなどのSNSやインフルエンサーマーケティングに関する情報を発信していくサイトです。
SNSの最新情報やインフルエンサーのビジネス活用方法を多様な視点で提供していきます。

若井 映亮
株式会社TORIHADA CEO
【執筆実績】
・『ショートムービー・マーケティングTikTok が変えた打ち手の新常識』出版社:KADOKAWA (2021/12/22)
【メディア出演実績】
・TikTok にハマる理由 優秀なAI がユーザーを魅了する: 日経Biz Gate(2022/2/17)
・今さら聞けない バズる動画完全攻略セミナー:テレビ朝日 NEW ニューヨーク(2021/11/19放送)
・TikTokビジネス活用大全:新R25プレミアム講座

1989年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、サイバーエージェントに入社してアドテク事業の責任者を経験。2017年10月にTORIHADAを取締役として共同創業。2020年4月には、TikTok MCN PPP STUDIOを設立。2023年時点では、総勢700組のショートムービークリエイターを抱える日本最大規模のクリエイター事務所としてクリエイターサポートを行う。自身もフォロワー5万人を超えるクリエイターの1人として、ショートムービー・プラットフォームを活用し、クリエイター目線を持って活動のサポートを行う。2022年12月からTORIHADA POSTの運営を開始。
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