(以下は、TechCrunchのChatGPTプロンプトに関する記事を翻訳編集したものであり、元の記事・内容について当社が独自に制作・発信しているものではございません。)
はじめに
OpenAIのチャットボットChatGPTは一世を風靡している。
数回の短いプロンプトでメールやエッセイを書くことができるChatGPTは、史上最も急成長したアプリのひとつとなった。そして、チャットボットをサードパーティのアプリやウェブサイト、サービスに接続するプラグインが登場したことで、特に企業でその活躍の場が広がり始めている。
しかし、ChatGPTで特定の結果を出すためには、プロンプトを慎重に微調整する必要がある。プロンプト作成のためのリソースやガイドは数多く出回っているが、簡単で使いやすいものばかりではない。
ここでは、ChatGPTを初めて使う人や、新しいトリックを学びたい人のために、、ライティング、マーケティング、営業、学生、技術マニアなど、様々なタイプのワークフローに最適なChatGPTプロンプトのリストをまとめた。
営業向け
ChatGPTの営業プロンプトを書くとき、言葉遣いが非常に重要である。
例えば問い合わせに対する返信メールを作成する場合、
「問い合わせに対し、簡潔でカジュアルな返信メール(コールドメール)を書いてください。」と書くのと、
「問い合わせに返信メールを書く。」では、どう違うのか。
前者の説明的なプロンプトは後者のプロンプトよりはるかに優れた結果を返す。完ぺきではないものの、送信可能なメールを作成する出発点として、優れたものを返す。
次に、ここに微調整を加えていくことができる。
例えば、LinkedInの顧客開拓メール用のコピーが必要だとしよう。LinkedInは(多くのマーケターが知っているように)販売の手がかりを探すのに最適な場所だ。
以下のようなプロンプトを試してみよう:
ジョンのLinkedin概要: [○○〇] LinkedInで見つけたケイティにコールドメール(初めての相手に送る営業メール)を書いてください。
その結果、感動的なほどにカスタマイズされた、今まで受け取ってきたどんなものよりも素晴らしい営業メールが出来上がった。
ChatGPTはEメール以外にも活躍する。営業メールのスクリプト(原稿)や売り込みプロセスの自動化にも利用できる。
以下のようなプロンプトを試してみよう:
ネット上での知名度の低さや検索エンジンのランキングの低さに悩む中小企業にソリューションを提供するマーケティング・コンサルタントの売り込み文句を書いてください。
この場合も、結果を微調整しなければならない可能性が高い。しかし、時間の節約になることは間違いないだろう。
マーケティング向け
ChatGPTは優れたマーケティングツールである。文章を書くのと同じように、あなたの意図を伝えるために具体的にどのような方法で進めればよいかを知っておく必要がある。
オンラインマーケティングに携わる者なら周知の事実だが、キーワードが重要な役割を担う。ChatGPTはこのキーワードの生成に長けている。
以下のようなプロンプトを試してみよう:
長い文字列や パフォーマンスの高いキーワードを含む、[〇〇〇]のキーワードリストを作成してください。
これにより、あなたが書こうとしているコピーのための適切なプロンプトを提供する。
コピーのブレインストーミングといえば、広告であれソーシャルメディアの投稿であれ、ChatGPTが役に立つことは周知の事実だろう。
例えば、以下のようなプロンプトを見て欲しい。ChatGPTが受け入れる具体性の度合いがよく分かるだろう:
当社のウェブサイトを訪問したことのあるユーザーをターゲットにし、緊急感を演出し、限定プロモーションを追加して行動を促す、Facebookキャンペーン用の魅力的な広告コピーを作成してください。オファーは[〇〇〇]です。
信じられないかもしれないが、ChatGPTは、マーケティングやブランドに関するアドバイスも提供でき、難しい質問にも深みのあるニュアンスで答えることができる。
Twitterで私の製品についてネガティブな投稿をしている人たちに対し、私はソーシャルメディア・マーケティング・マネージャーとして、どう対応すればいいでしょうか?
これに対するChatGPTの回答は以下の慎重なものであった。
「お客様のご意見は私たちにとって非常に重要です 」や「お客様の期待を超えているのか確認したいです」といったような、製品についてのフィードバックを求める外交的な言い回しのEメールにしましょう。
ライティング用
ライティングの場合、ChatGPTはブレインストーミングツールとして、あるいはライティングプロセスの単調な部分を効率化するツールとして役立つ。
しかし、特定のプロンプト文言を使用しない限り、舵取りや予測が難しくなってしまうので注意が必要だ。
例えば、ChatGPTを「呼び水(ブライミング)」にすることで、今後の質問のトーンや文脈を設定できる。
以下のようなプロンプトを試してみよう;
「私は技術系ブロガーです。ブログ記事の執筆を手伝ってください。トピックはCESです。この記事は、新しいスマートフォンや発売予定のスマートフォンに興味がある人に役立つはずです。まだ書き始めないでください。わかりましたか?」
これにより、ツールが”地に足を付ける”ことができ、以降の質問に文脈を提供することが出来る。
また、箇条書きを使ってChatGPTを誘導するのも良い方法だ。
次のようなプロンプトを使ってみよう;
以下の箇条書きに基づいた紹介文を書いてください。
- これは新しいテック製品、ワイヤレス・ノンフライヤーです
- 価格は20ドルです
- 6月16日に発売されます
ChatGPTは、それぞれの箇条書きの詳細内容を取り入れたまとまりのある文章を作成する。
また、スタイル、音声、口調などの模倣を学習するため、記事やエッセイの一部を作成するための便利な機能として用いることが出来る。
以下のプロンプトを試してみよう;
以下の文章の文体、声、語調を分析し、それと同じ文体、声、語調で次のパラグラフを書くためのプロンプトを作成してください。
必ずしも思い通りにいくとは限らないが、洞察のあるものを作成する可能性が高くなる。
学生さん向け
すべての教育機関がChatGPTを執筆ツール、あるいは執筆の補助ツールとして用いることに賛同しているわけではない。しかし、カリキュラムに取り入れることに熱心な教育機関もある。学校に禁止されている場合は、ChatGPTを使用しないよう、この場を借りて警告させていただく。
教育に特化したChatGPTプロンプトに関しては、本当に無限大だ。手元のタスクと作業の性質に依存する。
例えば以下のようなプロンプトを試してみていただきたい;
アメリカ独立の原因について研究論文を書くのを手伝ってください。
あるいは;
マグナ・カルタの意義について教えてください。
ChatGPTは、完全な意味ではないにしても、意味のある回答をするよう最善を尽くすだろう。
ただし、ChatGPTはいつも正しいとは限らない。時折、幻覚として知られる現象のおかげで、物事を自信をもってでっちあげてしまうことがある。ChatGPTの回答を作品に貼り付ける前に、事実確認をするのが賢明だ。
繰り返しになるが、ChatGPTは単にエッセイを書いたり、基本的な話題の質問に答えたりするだけではない。例えば、以下のようなプロンプト。
歴史と政治学の今度の試験の勉強計画を立てるのを手伝ってください。
アドバイスが大雑把にならないよう、「歴史と政治学」よりも具体的に書く必要がある。代わりに勉強してくれるわけではないが、理にかなった出発点を提供してくれるだろう。
技術が好きな方向け
さて、ChatGPTが素晴らしいライターであることがお分かりいただけたと思う。では、同様に優れたコード作成ツールもあり、数学者でもあるということはご存じだろうか?
連絡先情報を収集する基本的なウェブフォームを作成してみよう。
JavaScript開発者として、フォームの情報をチェックするプログラムを書いてください。名前と電子メールは必須ですが、住所と年齢は必須ではありません。
出来上がったコードには間違いがあるかもしれない。確かに完ぺきではないが、妥当な出発点にはなるだろう。
また、アプリケーションのためのデータベースクエリ記述という、通常だとかなりの時間がかかる、洗練された作業を行うこともできる。
より一般的なリレーショナルデータベースシステムの一つである MySQL のプロンプトを試してみよう;
MySQL クエリを書いてください
テーブル: ユーザーと注文
要件:今日、最も高い注文をしたユーザーの詳細を含めること
必ずしもすぐ使えるものではないにしても、必要な結果を得るための助けになるだろう。
数学の問題も同様だ。AIプロンプト・データベースであるPromptHeroからの最近のプロンプトで、私のお気に入りのもののひとつがこれだ;
数学の先生になってください。私が数学の方程式や概念をいくつか提供するので、それをわかりやすい言葉で説明するのがあなたの仕事です。問題の解き方をステップ・バイ・ステップで説明したり、さまざまなテクニックをビジュアルで示したり、さらに勉強するためのオンライン・リソースを提案したりしてください。まず最初のリクエストは、”確率の仕組みを理解する手助けをしてほしい “です。
ChatGPTは、驚くほど親切な家庭教師であることがわかるだろう。
出所:TechCrunch: ChatGPT prompts: How to optimize for sales, marketing, writing, and more