TikTok|ブラジルとインドネシアでローンチしたTikTok Musicとは?

TikTok Musicとは? インドネシアとブラジルでローンチした、元Ressoの詳細に迫る
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(以下は、Tech CrunchのTikTok Music及びrest of world ChinaのRessoに関する記事を翻訳編集したものであり、元の記事・内容について当社が独自に制作・発信しているものではございません。)

目次

TikTok Musicとは

すでにショートムービーとソーシャルメディア市場を席巻しているTikTokが、今度は最新サービスでSpotifyやApple Musicに挑む。

2023年7月6日、TikTokはブラジルとインドネシアで新しい定額制音楽ストリーミングサービス「TikTok Music」を開始した。

Image Credits: TikTok

TikTok Musicの概要

TikTok Musicでは、ユーザーが既存のTikTokアカウントと同期して楽曲を視聴、ダウンロード、共有できる。このサービスには、ユニバーサル・ミュージック・グループ、ワーナー・ミュージック・グループ、ソニー・ミュージックといった大手レコード会社の楽曲が含まれている。

同サービスでは、ユーザーじゃTikTokの人気曲のフルバージョンを再生、パーソナライズされたおすすめ音楽を発見、リアルタイムで歌詞にアクセス、友人と共同プレイリストを作成、音楽ライブラリをインポート、そして歌詞検索による曲の検索ができる。

また、ユーザーが視聴している音楽を特定できるShazam(シャザム)のような機能もある。Spotify Premiumのように、TikTok Musicで曲をダウンロードしてオフラインで聴くこともできる。

TikTokによると、ユーザーはコメントを通じて自己表現したり、他の音楽好きと繋がったりもできる。

TikTok Musicは、9月5日にブラジルとインドネシアでサービスを終了するByteDanceの既存ストリーミングサービスRessoに代わるものである。Ressoはインドでも運営されているが、TikTokはTikTok Musicがインドでいつ開始されるのか、また開始されるのかどうか明らかにしていない。

サブスクリプション料金

  • ブラジルでは月額3.49ドル
  • インドネシアのiOSユーザーは3.25ドル
  • インドネシアのAndroidユーザーは、最初の1年間は月額2.96ドル、その後は3.25ドル。
  • いずれの国でも無料会員オプションはないが、1ヶ月の無料トライアルはがある。

Ressoとは?

~RessoはSpotifyの市場を脅かす可能性を秘めている~

TikTok禁止令の脅威がまだ米国で出回っている中、親会社ByteDanceと中国政府との結びつきはこれまで以上に懸念されている。しかし、TikTokが宙ぶらりんになっている一方で、ByteDanceが所有するもう一つのアプリRessoが世界の一部地域で静かに進出している。

2020年にローンチしたRessoは、インド、ブラジル、インドネシアの3つの主要市場に登場、Spotifyに対するダークホース的な挑戦者に成長している。(ブラジルとインドネシアでは、前述のようにTikTok Musicとなることが発表されている)

同社はさらに10市場への参入を目指し、複数の大手音楽レーベルと交渉中で、業界アナリストはRessoが “TikTok Music “にリブランドされる可能性があると推測している。

Ressoはサービス開始以来、熱心なユーザーを集めており、2023年5月までに2億5,000万人以上がアプリをダウンロードしている。

【特徴と強み】

1.超ローカルな音楽ジャンルにフォーカス

ブラジルでは主流音楽シーン以外のニッチなサブジャンルのチャンネルを作成。

インドネシアではアンダーグラウンドのヒップホップ・シーンに進出、2021年に開始したミュージシャン・インキュベーター・プログラム「SoundOn」を通じて何人かのアーティストを受け入れた。

2.地域特性に対応

インドではマラヤーラム語、グジャラート語、カンナダ語を含む多くの地域言語でアーティストのカタログを提供している。

3.未契約のアーティストやブレイク前のアーティストに焦点

アメリカの大手音楽レーベルにカタログを支配されがちなSpotifyやApple Musicに対抗する存在となっている。

  • アプリ名:Resso
  • 開発者:Bytedance Ltd.
  • 国名:インド(インドネシアとブラジルではTikTok Musicに変更)
  • リリース:2020年
  • プラットフォーム:iOS、Android
A screenshot of the Resso music app.
image credits: restofworld China

米国進出は?

TikTokの親会社ByteDanceは、2022年5月、米国特許商標庁に “TikTok Music “というサービスの商標を出願している。しかし、進出の意向や動向については明らかにしていない。

今後の展望

TikTokはすでに音楽発見ツールとしての人気もあり、話題の動画やトレンドに使用された楽曲が人気を博すというポテンシャルを持つ。

ユーザーに音楽を聴き、発見する方法を提供することで、同社はSpotifyやApple Music、Amazon Prime Musicなどと直接競合している。ただし、SpotifyやApple Musicのような無料会員オプションは提供してない。

TikTokがこういった人気音楽ストリーミングサービスに対抗するためには、ユーザーに価値を提供しつつ、乗り換える価値のあるインターフェイスを提供する必要があるだろう。(現状、TikTok MusicとSpotify Premiumの価格差はほぼ無い。)

今回の発表にはPodcastやラジオ・コンテンツに関する記述はないが、ByteDanceが昨年行った商標登録申請は、同サービスが今後Podcastやラジオ・コンテンツをユーザーに提供するめに利用する可能性を示唆している。

音楽にPodcastのようなコンテンツが加われば、TikTok MusicはApple MusicやSpotifyにとって大きな脅威となるだろう。

出所 : Tech Crunch:TikTok launches a music streaming service in Brazil and Indonesia called ‘TikTok Music’
rest of world / China: The ByteDance streaming app that’s quietly going global

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