新しいソーシャルアプリがInstagramやTikTokに対抗しても苦戦する理由

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(以下は、Business InsiderのTikTokに関する記事を翻訳・要約編集したものであり、元の記事・内容について当社が独自に制作・発信しているものではございません。)


・多くの新しいソーシャルメディアアプリは、流行後にユーザー数の伸びを維持するのに苦労している。

・SensorTowerのデータでは、InstagramやTikTokのような大手既存アプリが依然として優勢。

・新たなプラットフォームは、より長生きするための戦略を立てられるか?

新しいソーシャルメディアプラットフォームは、話題性で一時的にチャートのトップに立つリスクがあるが、創業者たちは持続可能な製品作りを目指している。

本記事は新しいソーシャルアプリが一時的にトップに立ってもその後苦戦する理由、そしてバイラル化の経緯と一時的な流行で終わらせないための計画ついてまとめたものである。

目次

ランキングトップのアプリ

新しいアプリがアプリストアのトップに躍り出ると、みんながその話題で持ちきりになり、何百万ものダウンロードが続く。

しかし、その後はどうなるのだろうか?

多くのアプリにとって、その栄光の瞬間は一時的なものだ。

マーケティング・インテリジェンス企業Sensor Towerの最新データによると、InstagramやTikTokのような大手既存企業に比べ、新しいソーシャルメディアプラットフォームがユーザーを増やし、維持し続けるのは非常に難しいことが分かっている。

例えば、最近5億ユーロでVoodoo Gamesに売却された「BeReal」は、Sensor Towerの推計によると、2024年上半期までのダウンロード数が前年比で55%減少している。

これはBeRealに限った話ではない。

写真共有アプリ「Lapse」や、匿名Q&Aプラットフォーム「NGL」のような他の話題のアプリも、ダウンロード数やアクティブユーザー数が「過去1年で消費者の関心が薄れるにつれて著しく減少した」と報告されている。

Sensor Towerの推計によると、昨年12月以降、これら3つのアプリすべてで月間アクティブユーザー数(MAU)が減少しており、Lapseは32%、NGLは16%、BeRealは3%の減少を記録している。

「ローンチ後間もなく招待制を外したが、予想通りこれによりダウンロード数が減少している」と、Lapseの広報担当者は述べている。

「しかしこれは意図的に行ったもので、強力でアクティブなユーザーベースと共にプラットフォームの次の段階を構築するためだ。新しい大規模ソーシャルプラットフォームが一朝一夕で構築できるものではないことを理解しており、他の製品が早すぎる成長で陥る落とし穴も見てきた。そのため、最良の製品を構築し、適切なタイミングで次の成長段階に進むために、会社の成長と展望を意図的に管理している。」


一方、InstagramやTikTokのようなプラットフォームでは、昨年12月以降MAUがそれぞれ4%と3%増加している。

ユーザー数が数十億人規模であるため、その増加数は非常に多くなる。

Instagram傘下にある「Threads」も同様の成長を見せている。

Metaは最近、Threadsが開設1周年を迎えるにあたり、MAUが1億7500万人に達したと発表した。

Sensor Towerによれば、ThreadsのMAUは昨年12月以降13%増加しており、これは同アプリの欧州市場への進出が関係していると推定している。

新しいアプリの寿命は予測できない

多くの人々が、自分が知っているソーシャルメディアプラットフォームに代わるものを探しており、新しいアプリが次々と登場している。

例えば、YouTuberのDavid Dobrikが共同設立した使い捨てカメラアプリ「Dispo」は、2021年に米国のApple App Storeチャートのトップに躍り出た。

しかしそれはすぐに衰退し、他の多くのアプリと同様に、より良いソーシャルメディア体験を約束しながらも成長を維持することはできなかった。

最近では、”Z世代版MySpaceと”呼ばれる「Noplace」がローンチされAppleのチャートでトップに立ったが、その後同じようにその熱はすぐに冷めてしまった。

しかし、チャートのトップに立つことは長期的な存続を保証するものではない。

実際、一部の創業者は短期的な成長を損なうような決断を意識的に行っている。

「製品やビジネスの成長よりも、快適さを選んだ場所がいくつかある」と、「Retro」の共同創設者Ryan OlsonはBusiness Insiderに語っている。

「友人リストは非公開にしている。Metaでそれをやろうとしたら、気が狂ってしまうだろう。それは重要な成長表面だからだ。」

チャートを塗り替え、急速に数百万人のユーザーを獲得することは注目を集め、場合によっては投資家の資金を集めるに違いない。

しかし、持続力のあるアプリを作るには、バイラルアプリのやり方は正しくないのかもしれない。

Noplace創業者のTiffany “TZ” Zhongが最近Business Insiderに語ったように、”流行が最大のリスク “となるのだ。

No Placeの場合

Image Credit: Business Insider

Noplaceは今、チャートで最も注目されている新しいアプリだ。

その創設者が、バイラル化の経緯と一時的な流行で終わらせないための計画についてこう語る。


・Noplaceは、新しいソーシャルメディアアプリであり、今週Apple App Storeチャートでトップに立った。

・このアプリはTiffany “TZ” Zhongによって作られ、Z世代ユーザー向けにテキストベースのフィードを提供している。

・バイラルアプリの構築と「一時的な流行」になることへの恐怖について、Zhongに話を聞いた。

街に新しいアプリが登場した。

Noplaceは、MySpaceとX(旧Twitter)がZ世代の子供を産んだかのようなテキストベースのフィードで、今週のApple App Storeチャートを席巻している。

このソーシャルメディアアプリは、27歳の創業者で投資家のTiffany “TZ” Zhongの発案によるものだ。

彼女のテックキャリアは10代後半に飛躍した。

このアプリは、慎重にキュレーションされた投稿にこだわるのではなく、ユーザーが無意識のうちに考えたことを直接フィードで共有することを奨励している。

ユーザーは、聞いている音楽、見ているもの、食べているもの、していること、感じていることを表示するカスタマイズ可能なカラーブロックプロフィールを作成可能だ。

このアプリでは、「スター」と呼ばれる共通の興味に基づいて他のユーザーとつながることができる。

新しいつながりを追加したら、上位10人の友だちをプロフィールにピン留めし、友だち限定のフィードを利用することができる。

App Storeの説明によると、このアプリは「アルゴリズムと広告」に支配される前のソーシャルメディア時代に思い起こさせることを目指している。

Noplaceが注目を浴びるのはこれが初めてではない。

今年初め、このアプリはTikTokを通じて話題を作り、プレリリースのウェイティングリストに50万人を集めた。

Instagram、Snapchat、TikTokのような既存の大手ソーシャルメディアにユーザーが飽き飽きする中、新しいソーシャルメディアプラットフォームが登場し、新たな「it」プラットフォームになるチャンスを競い合っている。

2020年にはClubhouseが、2022年にはBeRealが、そして2023年にはLapseからByteDanceのLemon8まで、多くのアプリが話題となった。

「私たちは皆、人々の注目、特にZ世代の注目と時間を奪い合っているのです」とZhongはBusiness Insiderに語った。

バイラルアプリの作り方

Noplaceは先月だけで50万人近くのユーザーをウェイティングリストに登録したばかりだが、実はこのアプリはもっと以前からテストされており、別の名前があった。

Zhongは、当時「Nospace」と呼ばれていたこのアプリを2023年後半に少数のユーザーを対象にテストし始め、当時アクセスするには招待コードを受け取る必要があった。

「ウェイティングリストを作り始めた時は、ユーザー名を予約してもらうためのものでした。私は人々にワクワクして早く参加したいと感じて欲しかった。」と話している。

彼女と7人の小さなチームは、アプリをクローズドな環境でテストし続けた。

その結果、迅速に改良を重ね、不要な機能を削除し、信頼と安全性を確保し、うまくいっている要素に力を入れることができた。

アプリが人気を博していた矢先の今年4月、Zhongは他社から営業停止命令を受けた。

Zhongはその会社の名前を挙げることを避けたが、推測することはたやすいだろう。

そこでNospaceは社名を変更した。

また、この騒動を利用して、TikTokで社名変更を大々的に宣伝した。

Zhongによると、アプリのユーザーがNoplaceを提案するまで、何千もの投稿があったという。

そして、ユーザーの投票によって「Noplace」が採用された。

「これは私たちにとって本当に楽しいマーケティングの瞬間であり、非常に協力的な感じがしました」とZhongは述べている。

「その雰囲気はまさに… ‘家のような場所、ここ以外にはない場所’ のようでした。」

「流行」を避け、ビッグ・テックの試練と勝利から学ぶ

ZhongがNoplaceを築き、今も作り続けているように、多くの決定はユーザーからのフィードバックに基づく。

「私はユーザーと話すことに多くの時間を費やし、ユーザーが特定の機能についてどう感じているのか、製品についてどう感じているのか、アプリでより多くの時間を過ごすために何が必要なのか、アプリから何を得ているのかを理解しています」とZhongは言う。

彼女は特にNoplaceの “パワーユーザー “の行動を追っており、その中にはアプリに8時間から10時間も費やすユーザーもいると言う。

彼女が当初から目指していたのは、「人々が自分自身を表現できる場所を育てる」ことであり、コミュニティを見つけることだった。

そして、ソーシャルメディア・プラットフォームがソーシャルな交流よりもエンターテイメントを優先している今の時代において、Noplaceはタイムリーな存在だ。

Zhongは自身のアプリをXやTikTok、さらにはRedditのような既存のアプリと比較した。

「多くの場合コミュニティ向けではなく、コンテンツやメディアを消費するものです。例えばRedditは……情報を得るのにとても適している。私は情報のために使うのであって、人とつながるために使ってはいません。」

RedditはZhongにとっても重要なインスピレーション源である。

Redditの創始者のひとりでもあるAlexis OhanianがZhongのアプリにアドバイスをし、彼の会社776が彼女の以前の企業Islands XYZに投資したこともある。

「彼は、この会社がどのように変化してきたかを見てきましたが、これは彼のRedditでの経験とも非常に一致しており、とても役に立ちました」とZhong氏は語った。

Reddit同様、Noplaceでも匿名が一般的でありアプリ体験の一部となっています。

しかし、アプリの拡大や機能の追加に関しては、大手ソーシャルメディアの後を追うことを警戒している。

「アプリを肥大化させ過ぎないよう、細心の注意を払いたい」と彼女は言う。

「それは多くのソーシャル・アプリの欠点のようなものです。」

それでも、NoplaceはAIツールを活用して会話を強化するグループチャット機能を拡充する予定だ。

そして、Noplaceが次に直面する試練は、時代に合った存在感を保つことだ。

「流行が最大のリスク」と彼女は言う。

「ソーシャルアプリは科学というより芸術です。明確なプレイブックがあるわけではありません。」

出所:https://www.businessinsider.com/social-media-apps-bereal-noplace-retro-rival-instagram-tiktok-2024-7

https://www.businessinsider.com/noplace-app-takes-over-apple-charts-myspace-twitter-for-genz-2024-7

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