クリエイター・エコノミーを牽引する25人(後編)

クリエイター・エコノミーを牽引する25人(前編)
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(以下、OBSERVER誌のクリエイター・エコノミー業界を牽引する25人についての記事を要約したものであり、元の記事・内容については当社が独自に制作・発信しているものではございません。)
前編に続く)

Observer
Here Are the 25 People Powering the Creator Economy Meet Susan Wojcicki, Connie Chan, Hamish McKenzie, Telfar Clemens and the other stars of the $100 billion creator economy.

Raised In Space(レイズド・イン・スペース):シャラ・センダロフ(創業者)

TCKPhoto

センダロフは、20歳のころ、スティーブン・スピルバーグやマーク・ゴードンといった映画界の伝説的存在と一緒に働いていた。Instagramが世間に周知されるはるか昔、彼女はゴードンの元でデジタル部門を立ち上げ、自社の映画をベースにコンテンツを作成し、観客のエンゲージメントを追跡、テスト上映の費用を節約し、人々を映画館に呼び込むことに成功した。

2015年頃、彼女はブロックチェーンという概念に夢中になった。レコードレーベルがどのように観客を増やし、ファンとつながり、テクノロジーを用いて音楽に命を吹き込むことができるか・・・そこに映画業界で培ったノウハウを活かした。
レーベルのコンサルティングを始め、4年前にレコード会社の重役スクーター・ブラウンと連携、音楽とエンターテインメント業界にブロックチェーンとWeb3を提起するファンド、レイズド・イン・スペースを設立した。
センダロフは、NFTにAIを搭載するプロトコル「オルタード・ステート・マシン」をはじめ、ブロックチェーンやWeb3に照準を合わせる約25社の企業に投資している。

次の大きな流れとして、彼女が見ているものは「メタバース」だという。「メタバースは、まったく新しい世界を構築できる新しい領域です。そこにかかわれるなんて、とってもエキサイティングなことだわ。」

Roblox(ロブロックス): デイビット・バシュッキ(創業者兼CEO)

Patrick T. Fallon/AFP via Getty Images

Robloxは子どものゲームだと切り捨てるのは簡単だが、はっきり言って、それは”たくさんの子供たち”だ。同社によると、16歳未満のアメリカ人の半数以上がRobloxをプレイしているそうだ。
バシュッキと同僚は、以前の会社で作った物理学研究所のアニメーションからRobloxのアイデアを得て、それを、新しいゲームや風景を作るクリエイターに報酬を与える3Dゲームプラットフォームに変身させた。
Roblox社は2021年に上場、その株価はほとんどのハイテクセクターとともに低迷しているものの、同社の2021年の売上高は20億ドル近くに達している。そのお陰でバシュッキは大金持ちになり、Forbes誌は彼の純資産を26億ドルと見積もっているそうだ。

彼が特に気に入っているのは、3分おきに台風や流星群に襲われる「自然災害サバイバル」というゲーム環境だそうだ。Robloxは、開発者が独自通貨を取得・使用できるようにしたり、プラットフォーム上でライブ音楽イベントを開催したり、ミュージシャンがバーチャルグッズを簡単に販売できるようにするなど、メタバース時代の最前線に立っている。

Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ):コニー・チャン(パートナー)

Courtesy of Andreessen Horowitz

ベンチャーキャピタルの世界で、アンドリーセン・ホロウィッツほどクリエイター・エコノミーに注目している企業はないだろう。そのなかでも最も積極的なパートナーといえば、おそらくコニー・チャンだろう。

2011年に入社した彼女は、「シリコンバレーの伝道師」と呼ばれている。
中国でのライブストリーミング・ショッピング、つまり「ショップ・エンタテインメント」のトレンドに気づいた彼女は、クリエイターやコレクターがNFTからハンドメイドの陶器まで何でも売買する、100のオンラインショップが一堂に会するようなカオスなマーケットプレイスWhatnotに投資し、役員に就任した。
「Whatnotは娯楽性とつながりを提供し、フォロワーを増やすことで、商品の継続販売ができます。出品者はその結果に感動しています」と彼女は投資発表の際に述べた。

彼女は、TikTokで瞬く間に人気爆発となったファストファッションサイトCider(サイダー)にも投資している。

ByteDance (バイトダンス): チャン・イーミン(ByteDance/TikTok創業者)

VCG/VCG via Getty Images

2005年に南開大学を卒業したイーミンは、オンライン旅行予約のスタートアップKuxunでエンジニア職に就いた。1年以内に40〜50人のチームを率いるようになったが、「自分には理想的な経営者になるためのスキルが幾つか欠けている」と後にロイター通信に対して述べている。

彼は友人と不動産検索エンジンを創業、その後、ニュース記事を読者の好みに合わせて配置するアプリを作り始め、それが「Toutiao」へと発展していった。
2012年に創業したByteDanceは、人工知能に多額の資金を投入し、一連のM&Aを経て、後にTikTokとなる事業を手掛けることになった。
AIへの投資が実を結び、TikTokのアルゴリズムは動画と視聴者のマッチングを見事に成功させた。ベンチャーキャピタルからの度重なる拒絶にもかかわらず、TikTokは急速に成長し、2019年には世界で最も価値のある未公開企業となった。

現在、TikTokのアクティブユーザーは10億人を超え、企業価値は約3000億ドルと推定されている。しかし、すべてが順風満帆だったわけではなく、予定していたIPOは頓挫し、同社は中国政府に代わってユーザーデータを収集しているという度重なる非難にさらされてきた。(同社は一部の社員が「重要でない」ユーザーデータにアクセスできることは認めているが、それを中国当局に渡すことは否定している)。

しかし、CEOを退いたチャンが、世界で最も偉大な起業家の一人であることは疑う由もない。

KOJI(コージー):ドミトリー・シャピロ、ショーン・ティーレン(共同創業者)

左から:ドミトリー・シャピロ、ショーン・ティーレン
Luis Chavez/Courtesy Koji

彼らは、最初からソーシャルメディアのプロフィール欄に貼るリンク(リンク・イン・バイオ)を作ろうとしていたわけではない。もともとは、ゲームプログラマーがコードの断片をコピーして修正するのを容易にすること、つまり彼らが「引き算の開発」と呼ぶものに取り組んでいた。
「開発者たちに、自分のプラットフォームで何か作ってみるよう奨励したら、奇妙なゲームがたくさん出来てきたんだ。彼らに自由にやらせると結局そうなってしまうんだよ」とティーレン。

「そこから、技術のない人でもソフトウェアやアプリをリミックスできるプラットフォームを構築することになったのだけど、何を使い、何を必要としているかを見ていると、『リンク・イン・バイオこそが、自分たちのツールのキラーアプリなんだ』と気づいたんだ。」

「まあきっと、2年後には、今とは全く違うことをやってるだろうね」とティーレンは語っている。

Printify (プリンティファイ):ジェームズ・バーディガンス(創業者兼CEO)

Courtesy Printify

クリエイター・エコノミーの激戦区と聞いてリガ(ラトビア)を想像する人は少ないだろう。バーディガンスはそこで生まれ、2015年にプリンティファイを立ち上げた。

彼はキャリアを通じて、コンシューマー向けの製品の製造と販売を試み、何度も挫折してきた。
最大のハードルは、売れる保証のない製品の量産に伴う高いコストとリスクだった。
そこで彼は、サプライチェーンを自動化、オンデマンドで商品を生産するプラットフォーム「プリンティファイ」を開発した。

プリンティファイ社は、ハッスル・ニンジャ(YouTubeフォロワー17.3万人)やitsamanda.roe (旧名Sketchy Mandy、TikTokフォロワー7.4万人)などのオンラインクリエイターだけでなく、自分のオリジナルブランド立ち上げを願うすべての人を対象にしている。
同社のカタログには680以上の商品が掲載されており、幅広い製造ネットワークのおかげでほとんどの商品が発注元の近くで製造されるため、輸送コストと時間を削減できる。

プリンティファイ社のCEOジメレは、「大量生産は何百年も前から行われているが、販売量が予測できないため効率が悪いんです。『プリント・オン・デマンド』は、より持続可能な製造業の未来であり、私たちはeコマースを変革し、余分な在庫をなくし、環境廃棄物を削減することを目指しています。」

バーディガンスは大の瞑想好きで、バルト諸国はハイテク企業の設立に最適だと熱く語っている。

Telfar(テルファー):テルファー・クレメンス(創業者)

Dimitrios Kambouris/Getty Images

テルファー・クレメンスは、2005年にジェンダー・フルイディティ(流動性)やジェンダー・インクルージョン(包括性)の考えに基づき、ファッションブランドTelfarを立ち上げた。時代が、ようやく彼に追いついてきたようだ。

2017年、TelfarはCFDA/VOGUE ファッション・ファンド・アワードで最高賞の40万ドルを獲得したが、彼のブランドが本当に軌道に乗ったのはパンデミックが発生してからだ。

クレメンスは、ファッションで成功するための伝統的なエリート主義の方程式を否定し、代わりに多様なオーディエンスをTelfarの宣伝材料に組み入れ、商品を手頃な価格に抑えてきた。
また、卸売ではなく、消費者への直接販売に頼っており、ユニセックスの衣料品ブランドをより自由にコントロールできるようにしている。
「コロナ禍が訪れたとき、私達は周りの人たちのように落ち込むのではなく、ただその波に乗ったんです」とクレメンスはニューヨーク・タイムズに語っている。

リベリア系アメリカ人である彼は、有色人種の同性愛者からなるペース大学のコミュニティで製品を流通させ始めた。
彼は雑誌に掲載される前に、周りの環境からアイデアを得て、自分の製品を日々のストリートウェアに取り入れることを目指した。彼の成功は模倣を生み、一部の大手ファッション企業が小規模なデザイナーからアイデアを盗むことについて、ソーシャルメディア上で議論が巻き起こった。

現在では、オプラ・ウィンフリーアレクサンドリア・オカシオ=コルテスがTelfarのフェイクレザーバッグを持っているのが目撃されている。

VSCO:ジョエル・フローリー、グレッグ・ルッツェ(共同創業者)

左から:グレッグ・ルッツェジョエル・フローリー
Courtesy VSCO

フローリーとルッツェは、初期のキャリアをクリエイティブなフォトグラファーやアートディレクターとして、クリエイターコミュニティの中で過ごしてきた。
 2011年、彼らはビジュアルアーティストの生活を便利にするだけでなく、彼らが喜んでお金を払ってくれるようなツールの制作に着手した。ベンチャーキャピタルから資金を集めようとしたが、「当時は写真に興味がなかったので、うまくいかなかった」とのこと。

彼らは、写真編集ツールを披露するためにワークショップを開き、製品が販売できるようになるまでに、48時間で25万ドルを稼いだ。すぐにベンチャーキャピタルからオファーがあり、同社は2014年と2015年に9000万ドルを調達、数百万人の有料会員を抱えるに至った。

2019年には、「VSCO女子」に関するやや嘲笑的なミームが流行した。
フローリーは、それがどのように広まったかは分からず、彼らが始めたものではないと語る。
彼は、こういったステレオタイプ(固定観念)はVSCOユーザーのごく一部であり、人々が視覚的に自己主張するのをサポートするのは良いことだと主張している。

クリエイティビティは精神衛生上、良い影響を与えます 」とフローリーは述べている。

出所:OBSERVER “Here Are the 25 People Powering the Creator Economy

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