（以下は、TechCrunchのに関する記事を翻訳・要約編集したものであり、元の記事・内容について当社が独自に制作・発信しているものではございません。）
TikTokは、親会社であるByteDanceが”TikTokを1年以内に売却しない場合TikTokを禁止する法案”を阻止するため、米国政府を提訴している。
提訴の内容
今週火曜日に提起されたこの法案は、ByteDanceによれば米国憲法の「言論の自由と個々の自由」に違反すると主張している。
訴訟書には、
「米国議会は、歴史上はじめて単体のプラットフォームを全国的な禁止の対象としており、一億人以上が参加している独自のオンラインコミュニティへの米国人の参加を禁止する法律が制定されました。これは明らかに違憲です」と記載されている。
この訴訟は、バイデン大統領がウクライナとイスラエルへの支援を含む法案に署名した２週間後に提訴された。
これによればByteDanceは2025年1月19日までにアプリの米国事業を売却しない場合、米国内でTikTok禁止の可能性が今まで以上に現実味を帯びることとなる。
TikTokは、米国政府はアプリが国家安全保障にリスクをもたらすという主張を裏付ける証拠を提出していないと主張。
「この法律が制定される前の性急で非公開の立法プロセスにおける議会の委員会や個々の議員の発言は、憲法修正第1条が要求する『証拠』ではなく、せいぜい憶測に過ぎないことを裏付けている。」と訴訟書には記載されている。
TikTokはさらに、法律が事実上アプリを禁止しようとしているとし、TikTokに与えられた270日の期限内にTikTok事業を売却することは不可能だと主張している。
「申立人たちはこのことを繰り返し米国政府に説明しており、この法律のスポンサーは売却が不可能であることを認識していた。」
「この法律が2025年1月19日までにTikTokを閉鎖に追い込み、他では真似できない方法でコミュニケーションをとるためにこのプラットフォームを利用している1億7000万人のアメリカ人を黙らせることは間違いない。」
たとえByteDanceがアプリの売却を試みたとしても、中国政府はTikTokのアルゴリズムの譲渡を承認する必要があるため、売却を阻止する可能性が高い。
TikTokはさらに、「何百万行ものソフトウェアコード」を新しい所有者に移す必要があるため、売却は技術的に不可能だと述べている。
TikTokと米国政府
今回の訴訟は、TikTokと中国との結びつきが国家安全保障上のリスクをもたらし、米国人の機密情報を中国政府に暴露しているという米国政府の4年にわたる申し立てに続くものだ。
TikTokはこれらの疑惑を否定し、米国ユーザーのデータを保護するために20億ドルを費やしてきたと述べている。
議員たちはまた、TikTokは「For You（おすすめ）」フィードでユーザーに見せるものを決めることで、世論を左右する可能性があるとも主張している。
米国政府がトランプ政権下でTikTokの禁止を求めていたとき、TikTokは米国事業を米国の企業に売却することを検討した。
候補にはOracle、Microsoft、Walmartなどが挙がったが、いずれも実現には至らなかった。
今回、ByteDanceはTikTokを売却するよりも閉鎖を望んでいるとされている。
出所：https://techcrunch.com/2024/05/07/tiktok-sues-the-us-government-over-law-seeking-to-ban-app/
