Xの新サブスク「The X Subscription」の料金を読む──月8〜200ドルの5プランを「使用量1単位あたり」で再計算し、運用チーム1〜5人の費用を試算する

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xAIは2026年10月12日、Grok、Grok Bot、Cursor、XのPremiumをまとめて1つにしたサブスクリプション「The X Subscription」を、自社サイトの発表で公開した。プランは5段階ある。Freeは0ドル、Plusは月8ドル、Premiumは月30ドル、Superは月100ドル、Ultraは月200ドルだ。発表によれば、新規の顧客は当日から申し込め、「今後数日で世界のすべての人に」順に広げていくとした。

中心はPremiumだ。発表は、これまで合計で月90ドルかかっていたSuperGrok、Cursor Pro、X Premium+の特典を、月30ドルのPremiumにまとめたと説明している。一方で、Cursorの料金ページによれば、新しいプランでは、Cursorで使うGrok以外の他社のAIモデル(サードパーティモデル)が定額の使用量に含まれない。Premium以上で、APIの定価で使った分だけ別に支払う形になった。既存の契約は自動では変わらず、そのまま続けるか、乗り換えるかを選べる。日本円での価格と、日本で使える時期は、xAIの発表(提供地域は「世界」とだけ記載)にもCursorの料金ページにも書かれていない(11月5日時点)。

SNS運用や広告の担当者にとっての論点は、X関連とAI関連の支出を1つの契約にまとめる価値があるかどうかだ。本稿では、xAIの発表とCursorの料金ページを読み比べる。5つのプランを「使用量1単位あたりの価格」で計算し直し、チームで契約する場合の条件をもとに、運用チーム1〜5人の費用を試算する。

目次

何が発表されたか──4つの製品を1つの使用量の枠で使う

The X Subscriptionは、もともと別々に売られていた製品を1つの契約にまとめたものだ。発表は、それぞれの役割を短く説明している。Grokは、チャット、音声、画像と動画の生成。Grok Botは「仕事を片付けるAIのチームメイト」。Cursorは、手元のPCとクラウドの両方で動くコーディングのエージェント。XのPremiumの特典は、認証バッジ(チェックマーク)、クリエイター向けのツール、広告の削減で、上位のプランではタイムラインの広告がなくなる。Cursorの料金ページのプラン比較では、Plusは「タイムラインの広告を減らす(Less timeline ads)」、Premium以上は「ほとんどの画面で広告なしでスクロールできる(Ad-free scrolling on most surfaces)」となっている。

仕組みの面で大きいのは、使用量の数え方だ。有料プランでは、GrokとCursorが、Grokのモデルを使う1つの使用量の枠を共有する。プランごとの使用量は、トークン数やリクエストの回数ではなく、Plusの何倍かで示される。プランの枠を超えて使った分は、APIの定価で、あらかじめチャージした残高(トップアップ)から支払う。発表は、どのプランにも、同じ価格帯のCursorのプランの2倍以上の、Grokのモデルによるコーディングの使用量が含まれるとしている。

買う窓口も1つにまとめられた。Cursorの料金ページは、サブスクリプションは「X Subscription Corp.」が直接販売するものだけだと書き、公式サイト以外の販売者から買ったアカウントは停止されることがあると注意している。チームで使うツールの購入を代理店や外部の業者に任せている企業は、どこと契約するかを先に確かめておく必要がある。

5プランを「使用量1単位あたり」で計算し直す

5つのプランは、価格と使用量がどちらも段階的に上がっていくため、どこが割安かが分かりにくい。下の表は、xAIの発表とCursorの料金ページの数字をもとに、本稿が計算し直したものだ。Plusの使用量を「1単位」として、1単位あたりの月額を出した。Cursorの料金ページは各プランを月額で示しているが、Cursorの料金のドキュメントには「Annual billing is available at $80/yr for Plus, $300/yr for Premium, $1,000/yr for Super, and $2,000/yr for Ultra.」とあり、個人のプランは年払いを選べる。表の「年払いの価格」はこの記載によるもので、どのプランも月額の12倍より2か月分ほど安い。

プラン 月額 年払いの価格 使用量(Plus=1) 1単位あたりの月額 主な中身(公式資料の記載)
Free 0ドル 0ドル 制限あり - Grokを毎日使える範囲、Cursorの使い始めの枠、通常のX
Plus 8ドル 80ドル 1 8.00ドル GrokとCursorの使用量を増やす。Xのチェックマーク、クリエイター向けツール、タイムラインの広告の削減。Cursorで使えるのはGrokのモデルだけ
Premium 30ドル 300ドル 4 7.50ドル SuperGrok、Cursor Pro、X Premium+の特典。ほとんどの画面で広告なし。Grok Bot、クラウドのエージェントと自動化、Bugbot、他社モデル(APIの定価で別料金)
Super 100ドル 1,000ドル 15 約6.67ドル Premiumの内容に加え、混み合う時間帯にモデルを優先して使える
Ultra 200ドル 2,000ドル 50 4.00ドル Premiumの内容に加え、新しい製品とモデルを最も早く使える

計算し直すと、1単位あたりの価格はPlusからPremiumまではほとんど変わらない(8ドルが7.5ドルになる)。差が大きく開くのは、Ultraで4ドル、Plusの半分になるところだ。Superでも1単位あたりは約6.67ドルで、Plusより2割ほど安いにとどまる。つまり、使用量の割安さで上のプランを選ぶ意味が出てくるのは、Ultraの使用量(Plusの50倍)を実際に使い切るような、コーディングや生成の量が多い人に限られる。SNSの運用で、Grokに投稿案を出させる、画像を数枚作らせるといった使い方なら、PlusかPremiumで足りるかを先に確かめたほうがよい。

もう1つ、表から分かる区切りがある。Grok Bot、Cursorのクラウドのエージェント、他社モデルが使えるのはPremiumからで、Plusには含まれない。月8ドルのPlusは、使える機能の範囲がPremiumと大きく違う。表に載せた1単位あたりの価格は、同じ機能が使える前提での比較ではない点に注意したい。

既存の契約との重なり──「月90ドルが30ドルに」の読み方

発表が強調しているのは、Premiumの安さだ。SuperGrok、Cursor Pro、X Premium+の3つを別々に契約していた人にとっては、同じ特典が月30ドルになる。発表は「新しいプランは、どれも置き換える前のプランより、1ドルあたりの使用量が多い」と書いている。ただ、この比較が成り立つのは、3つの製品をすべて使っていた人だけだ。SNSの運用担当者の多くは、X Premiumだけ、あるいはGrokだけを契約していたはずだ。その場合、今の契約と新しいプランの差額を、自分の契約に当てはめて計算し直す必要がある。

費用の面で見落としやすいのは、Cursorの中で使う他社モデルの扱いの変化だ。米国の金融メディア24/7 Wall St.は、Cursorが「Grokの使用量を増やすため、新しいプランでは他社モデルをAPIの料金に移す」と説明したと報じた。Cursorの料金ページでも、他社モデルはPremium以上で、使った分だけAPIの定価で支払う形になっている。表示される月額は下がっても、Grok以外のモデルを日常的に使う開発・制作の担当者は、総額が増えることもありうる。

既存の契約者は、慌てて動く必要はない。発表は、SuperGrok、Cursor、X Premiumの既存の契約者には「何も変わらない」とし、乗り換える場合は、古いプランの残りの期間分を日割りで返金するとしている。乗り換えの選択肢は順に提供され、アカウントの請求の設定画面に、期間限定の特典とあわせて表示される。条件は人によって違う可能性があるので、請求の設定画面で自分のアカウントに出る内容を確かめてから判断したい。

運用チーム1〜5人の費用を試算する

チームで契約する場合、Premium、Super、Ultraは、個人と同じ1人あたりの価格で使える。発表によれば、チームのプランには、シングルサインオン(SSO)、管理者の権限設定、請求の一本化、使用量の分析、SOC 2への準拠が含まれる。Cursorの料金ページでは、チームのプランは1人あたり月30ドルからだ。Plusはチームのプランにない。下の表は、こうした条件をもとに、本稿が運用チームの人数と構成のパターンごとに計算した目安だ。実際に契約して確かめた金額ではなく、枠を超えた分のトップアップと他社モデルの料金は含めていない。Cursorの料金のドキュメントにはチームの席の年払いについての記載がないため、年間の費用は月額を12倍して出している。

人数 構成 月額 月額×12 向いている体制
1人 Premium×1 30ドル 360ドル 運用担当者が1人で、Grok Botやクラウドのエージェントも試したい
3人 Premium×3 90ドル 1,080ドル 投稿の企画、分析、画像づくりを分担し、管理と請求をまとめたい
3人 Super×1+Premium×2 160ドル 1,920ドル 1人がレポートの自動化やツールの開発で使用量を多く使う
5人 Premium×5 150ドル 1,800ドル 複数のブランドのアカウントを分担し、全員がGrok Botを使う
5人 Super×1+Premium×4 220ドル 2,640ドル 開発の担当者が1人いて、残りは運用が中心
5人 Plus×5(それぞれ個人で契約) 40ドル 480ドル Grokを軽く使う程度。Grok Bot、他社モデル、チームの管理機能はない

比べると、5人全員がPremiumでも年1,800ドル。発表の言う「以前は月90ドル」で5人分の3つの製品を契約すると、月額×12で年5,400ドルになる。差は大きいが、これは5人全員が3つの製品をすべて使う場合の話だ。運用チームの実態に近いのは、Xの認証とGrokだけを使う人が多く、開発の担当者が1人いるかどうか、という構成だろう。その場合、Plusを個人で契約するか、Premiumでチームにまとめるかの差は、5人で年1,320ドルになる(Plusを個人で年払いにすれば5人で年400ドルになり、差はさらに開く)。この差額で、管理者の権限設定、請求の一本化、Grok Botを買うかどうかが判断の分かれ目になる。

注意したいのは、Xのアカウントとの関係だ。チェックマークやクリエイター向けのツールといったXの特典は、個人のXアカウントに付く。チームのプランの1人分の席が、どのXアカウントに特典を付けるのか、ブランドの公式アカウントの認証とどう関係するのかは、本稿が読んだ資料には書かれていない。企業向けの認証(Verified Organizations)についての記載もない。ブランドのアカウントの認証を目的にするなら、新しいプランに入る前に、Xの公式の案内で扱いを確かめる必要がある。

公開済みの条件と、日本でまだ分からないこと

今回の資料は、価格と使用量の倍率ははっきり書いている一方で、日本の企業が予算を組むのに必要な情報の一部が欠けている。下の表は、本稿がxAIの発表とCursorの料金ページ・ドキュメントを読み比べ、公開済みの事実と、確認できなかった事項に分けたものだ。

項目 公開済みの事実(11月5日時点) 確認できなかった事項
提供地域 10月12日に新規の顧客向けに開始し、数日で世界に広げる(xAIの発表) 日本での提供開始日、日本円での価格
年額の価格 個人のプランは年払いを選べる。Plusは年80ドル、Premiumは年300ドル、Superは年1,000ドル、Ultraは年2,000ドル(Cursorの料金のドキュメント) チームの席の年払いの有無と価格
使用量 Plusを基準に、Premiumは4倍、Superは15倍、Ultraは50倍 Plusの1単位が、トークン数や回数でどれだけに当たるか
枠を超えた分 APIの定価で、トップアップから支払う チーム全体で使用量を共有するか、1人ずつか(Enterpriseは共有の枠)
他社モデル FreeとPlusは使えない。Premium以上で、APIの定価の別料金 -
Xの特典 Plusからチェックマーク、クリエイター向けツール、タイムラインの広告の削減。Premium以上は、ほとんどの画面で広告なし(Cursorの料金ページ) チームの席とXアカウントの関係
購入の窓口 X Subscription Corp.による直接の販売だけ(Cursorの料金ページ) 日本の請求書払い(請求書払いや発注書はCursorのEnterpriseの項目にある)

表のうち、日本の運用チームにとって大きいのは、円建ての価格と、請求書払いの扱いだ。Cursorの料金ページでは、請求書や発注書での支払い、細かい支出の管理、監査ログはEnterpriseの項目に並んでいる。チームのプランをクレジットカードで払えない企業は、Enterpriseの見積もりを取るところから始めることになる。日本円の価格は、Xの購入画面で表示される金額を確かめるのが確実だ。

運用チームが乗り換えの前に決めておくこと

新しいプランは、3つの製品をすべて使っていた人には明らかに安く、Xだけを使っていた人には中身が多すぎる。どちらに当たるかは、チームの中で「誰が、どの製品を、どれだけ使っているか」で決まる。Xのリーチの仕組みはここ数か月で大きく変わっており、収益の分配の制度の変更はクリエイター収益分配の終了の記事で、フォロー中のフィードのAIによる並べ替えはGrokとフィードの記事で整理した。特典の中身を見るときは、こうした変化と合わせて、Xの有料プランに何を求めるかを決めておきたい。乗り換えの前に決めておくことは、次のとおりだ。

  • 今の契約の棚卸し:X Premium、SuperGrok、Cursorを、誰が、どのアカウントで、いくらで契約しているかを一覧にする
  • Grok以外のモデルの使い方:Cursorで他社モデルを使っている担当者がいれば、APIの定価での月の費用を見積もる
  • Premiumが要る人を絞る:Grok Bot、クラウドのエージェント、他社モデルを使う人だけをPremium以上にし、残りはPlusで足りるかを確かめる
  • ブランドのアカウントの認証:新しいプランの特典が個人のアカウントに付くのか、組織の認証とどう関係するのかを、Xの公式の案内で確かめる
  • 支払いの方法と窓口:クレジットカードで払えるか、請求書払いが必要か。販売店を通さず、公式の窓口で契約する
  • 枠を超えた分の上限:トップアップの残高を誰が管理し、月にいくらまで認めるかを決める

AIのツールの費用を、支出の上限と承認の流れで管理する考え方は、GitHub Copilot Automationsの記事で整理した。月額の定額の中に何が入り、どこから使った分の支払いになるのかは、ツールごとに違う。The X Subscriptionも同じで、表示される価格の安さだけでなく、他社モデルとトップアップの支払いまで含めて比べる必要がある。日本円の価格と、チームの席とXアカウントの関係が分かるまでは、全員分をまとめて乗り換えず、Premiumが必要な担当者から試すのが現実的だ。


本記事は、株式会社TORIHADAが運営するクリエイターエコノミー専門メディア「CREATORS POST」がお届けしました。最新のマーケティング・クリエイター動向を、実務目線で発信しています。

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この記事はAIを活用して書いています。

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